便利でお得なSOHOサポーターはデリバリ&サイバー化が命。
--------遠くて使えない政府よりも、ネット上の「楽々サイバー政府」開設を!


 SOHOのオキテの中には、「省力化、ネットワーク管理に企業、行政のSOHOサービス を活用するべき」という法則がある。これは少数のスタッフ、あるいは自分一人で全 てのSOHOマネージメント運営をしなければならないSOHOの宿命である。
 SOHO市場は年々拡大しているので少しは関連市場調査データでもあるのかと思えば 、コレが見事なほどにない。流通業界も関連メーカーでも今までSOHOという概念がな かったため、もっぱら法人部門とコンシューマー部門のはざまに隠れてこの巨大市場 を見落としてきていたわけである(T_T)。
 ならば自分で体験的に調べるしかないという理由で、以前お伝えしたようにSOHOア ンテナハウス実験と称して赤坂に自宅兼用マンション立ち寄りHOに引っ越してからの 我が家&弊社では、もっぱら便利で安い使い勝手の良いSOHOサービス研究にいそしん でいる。
 代表的なSOHOサポーターには、注文すれば翌日にはコピー用紙や文房具、OAサプラ イ消耗品、最近では夜食用のヌードルやコーヒー、リビング家具まで配送してくれる 「アスクル」というSOHO30万社をカバーした企業がある。
 うちでは、この”明日来る?”(代理店によってはあさって来たりして、しかも誤 配でとんだ迷惑を被ったこともあったが)を筆頭に、深夜でも自転車で出力サービス 可能な近くの「キンコース」、運が良ければ3回に1回は電話が通じて「コンビニ宅 配」(1回200円)をしてくれるampm、決してもう安くはないが多品種小量選択型では 他を圧倒している「生協デリバリ」、リビング周りでは高テイスト低プライスでSOHO 女性御用達の「ベルメゾン」(千趣会)の活用が比較的多いようだ。
 他のSOHO運営に不可欠な「バイク便」「宅配便」「コピーリース」(用紙無料型も 人気)以前は重宝していた「ファームバンキング」、さらに忘れてはならない「ご近 所からの出前」もいれれば、SOHO運営上の対外出費の大半(一般管理費損金項目)が これらSOHOサポーターにたよっているのが現実だ。
 特に犬の散歩ならぬ赤坂の深夜の町の徘徊がてらに利用できる某銀行の「24時間銀 行ATM」は、BOXを犬と一緒に占有できるので、心置きなく憎まれ口を叩きながら(ウ ソです、愛情と感謝の念を込めて)支払い入金処理ができて嬉しい。よくネットバン キングを使えば?と薦められるが、振込証明が不十分なので 税務上まだ活用は難しい。
 ビジネスマネージメント分野では、さらに専門的な訴求をしているスタッフの格安 福利厚生の「ビジネスCOOP」、出版版元として全国書店への営業PRに欠かせない「FA X同報」(リクルートFNX網とトーハン系書店DBとの組合わせ)そのリターン対応に「 テレワーク秘書センター」(1日3回FAX報告付)が毎日フル稼働している。
 インターネット方面では、ギルドが運営しているSOHO-ML(500人規模のメーリング リスト/noka@abcd.co.jp で無料登録)はもちろんのこと、いまや日刊「SOHO'S REPORT」(SOHO5団体/http:/ /j-muse.com/report/) をはじめ、6000種類を超えたという各分野の無料「MLマガジン」購読は、ここ数年間 の日常生活の一部として欠かせない。
 MLや名刺の管理に有効だという各社の「www対応データベース」はまだ試していな いが、将来のネットビジネスの最終形態の姿ではないかと注目される話題の疑似ポー タルサイトでのBtoBやBtoCの「ワントゥワンML」「ダイナミックHTML」「サイバーエ ージェント」は、主にPR、調査関係で実際業務と密接な関係もできつつある。
 以上のように、あくまで大雑把な報告ではあるが、弊社での各種SOHOサポーターの 台頭は著しい。しかし、唯一かたくなにSOHOのためのデリバリ化、サイバー化を拒む 分野もまだ残っている。
 前号で報告した通り中小企業、SOHOのために前代未聞のチョ〜巨大な事業資金の貸 し渋り対策、人件費補助(労働省の新聞一面広告には驚いた)を緊急対策として打ち 出してきた政府系SOHOサポーターである。いつ行っても途切れることのない行列や一 度では済まない面倒な書類審査...。自らを地獄の責め苦に落すようなお役所は、 いまだ人海戦術による対応で多くの時間のないSOHOに迷惑をかけっぱなしのままなのだ。
 検索エンジンと公的サービスの強制エントリーで可能な歴史的にも重要な「サイバ ー政府」を何故開設しないのか?
定期MLも発行している「行政・政治・団体ホームページ更新情報」(http://www.ur ban.ne.jp/home/space/) のようなNPOにたよるのではなく、政府自ら開設することこそが組織の延命に繋がる 瀬戸際まできているというのに。
 そんなことなら、ギルドで公開した「サイバー政党・議員アドレスリスト」 (http://www.sohoguild.co.jp/)に続いて、勝手にこちらで関係者向けに「楽々サ イバー政府/一発太郎!」を開発しちゃうぞ(^_^)

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●河西保夫(プランニングプロデューサー・SOHOギルド事務局代表)
「月刊SOHOコンピューティング」98年12月号原稿よ


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